昨夜の米国株式市場は共和党が債務上限の12月末までの引き上げに応じる報道でマイナス圏から反発。コモディティ市場は天然ガスの30％の乱高下と原油供給の回復で一旦大きく調整。日経は8日連敗だが、今日はいよいよプラス圏で引けるのだろうか。

共和党のマコネル上院院内総務は昨夜コメントを提示し、少額（？）な債務上限引き上げに応じると発表。現在の28兆㌦から29兆㌦程度まで上がれば12月末まで持つが、年末に再びこの茶番劇が繰り返される。相場が待ち望んでいたベストシナリオでは決してないが、短期的な債務不履行が回避された。

コモディティ市場はプーチン大統領の供給増発言や、米国へのカナダからの供給回復で一旦大きく調整した。インフレ圧力が弱まらない中、供給の正常化を目指すと同時に各国の政治家が家計にもろに打撃を与えるコモディティ市場への口先介入も増加。

日経平均が12年ぶりに8日続落したことが話題となっているが、2000年以降に8連敗以上はほかに6回ある。その後の株価は短期的に回復しているケースが多いが、もう少し長期的にみるとまだら模様。

| 下落期間 | 続落日数 | 合計下落率 | 30営業日後 | 90営業日後 |
| ---- | ---: | ----: | -----: | -----: |
| 2000-08-29～2000-09-07 | 8 | -5.24% | -7.35% | -14.35% |
| 2002-12-04～2002-12-16 | 9 | -8.49% | +0.65% | -5.81% |
| 2004-09-15～2004-09-29 | 9 | -4.58% | +2.34% | +7.89% |
| 2007-11-02～2007-11-13 | 8 | -10.80% | +3.13% | -16.91% |
| 2008-06-19～2008-07-04 | 12 | -5.14% | -0.25% | -37.88% |
| 2009-07-01～2009-07-13 | 9 | -9.48% | +15.15% | +4.92% |
| 2021-09-27～??? | 8...? | -9.33% | ??? | ??? |

今回は指数の絶対的なバリュエーションもやや高く、コロナバブルにおける資金流入も継続的にあった背景から反発後の戻り売りの可能性が高いと考えられるが、米株対比の相対的な割安感等から日本だけが売り込まれるシナリオにならないのでは、と思っている次第。

金融所得の増税は確かにマイナス材料だが、公にさらけ出されている以上材料でなくなりつつある。本日の日経記事にもあったが、日本の家計の株保有は相対的に少なく富裕層の人数も限定的であり増税による税収もそこまで期待できず。さらなるリスクがあるとすれば、株価下落による支持率低下と政権交代や政治的混乱。

さてと、8連敗で止まるのか。

### 主要市場の動き

* ダウ　34416.99 (+0.30%)
* S&P　4363.55 (+0.41%)
* NASDAQ　14501.91 (+0.47%)
* FTSE　6995.87 (-1.15%)
* 米国10年金利　1.5206 (-0.0051)
* 原油　77.43 (-1.90%)
* ビットコイン　6153966円 (+6.73%)

【2021.10.07】債務上限茶番劇の幕間、コモディティ市場乱高下、日経平均8連敗で止まるか。